前回リフォーム&リノベの会社にはどんな種類の会社があるかについて特徴をお話ししました。
まだ見てない方は
「初めてのリフォーム&リノベーション業者はどうやって選べばいい?」
をご覧ください。
それが分かったところでどうやって情報収集して、どうやって選べばいいかを業界18年の建築士の視点からお話ししますよー!
これを見て頂けば、業者選びの手助けになる事請け合いでございます。
それでは、さっそく行ってみましょう。
まだ業者を選ぶ前の準備を行ってない方はこちらを参考にしてください。
「初めてのリフォーム&リノベ。「最初の準備」初心者はまずこれを見て!」をご覧ください。
初めてのリフォーム&リノベ「業者の選び方とノウハウ編」どんな媒体で見つける?
最初に、これからお話しするのはあくまで私の経験による超主観ですのでご了承ください。
さてまず皆さんだったら、どうやって会社を探すか想像してみてください。
今一番多いのはWEBで検索でしょうか。雑誌を見るなんて方もいらっしゃるかもしれません。
他にはチラシやフリーペーパーなどを見る方もいらっしゃいますよ。
このようにいろんな媒体を見ていくのも大事です。媒体によって会社の特徴もあります。
例えば、チラシでは水回り設備や外壁などをポイントで行うリフォームを主にしている会社が多くコストも抑えめです。
雑誌で紹介されている会社は主にデザインに力を入れているところが多くテーマ別、(例えば自然素材や北欧スタイルなど)のリノベなんかを得意にしているところも多いです。
フリーペーパーやフリーのタウン誌などは地元の企業が比較的多く細かい仕事から交換工事、リノベなどを手掛けている会社が多いです。
ただ、どんな媒体から見つけた会社でも必ずホームページをチェックしてください。
ホームページ以外の媒体では誌面などのスペースが限られているのでどんな会社なのか全体像がわかりません。
ホームページにはほぼ無限のスペースがあるため会社のスタンスから施工事例やお客様の声などを見ることができます。
ホームページが良ければ安心と言う訳ではありませんが、ここである程度の情報がそろっていることがスタートラインになります。
ホームページでチェックすべきポイント
HPでチェックしてほしい箇所
・許認可関係(設計士の有無、建設業許可の有無など)
・施工事例(自分が希望に近い工事の施工例があるか)
・お客様の声(ウソかホントかは置いといて)
・トップ(代表者)の写真と声(想いなど)が載っているか。
・近さ。車で30分程度で行ける範囲。
私がチェックするのは以上の5点ですね。
次は個別相談へ行こう!相談とその目的は!?
これらの情報を吟味し(ここで選ぶのは主観でOK)とりあえず5~6社程度に絞りましょう。
その上で、できればお店に行って話が聞きたいところです。
このタイミングで個別相談することは非常に重要です。
この時点での不安なところや疑問点をぶつけてみましょう。その対応で会社の力もわかってきます。
この個別相談での目的は
- 見積りを依頼する会社を2~3社に絞る
- 会社のスタンスや依頼したらどのように進んでいくかを確認する。
- 自分の要望が予算を含め実現可能かを確認する。
お店に行くのであれば、以前書いたブログ「リフォームリノベ依頼するときの準備編」で作った、自分の要望をデータ化したもの(まとめたもの)を持っていきましょう。
他には雑誌写真の切り抜きやネットで集めたイメージ集などを作っておくと要望が伝わりやすくなります。
ここでのポイントはお店に行った場合でもよほどの手ごたえがない限りは、話を持ち帰ってどの会社にに見積もりを依頼するかを冷静に吟味しましょう。
この5~6社の中から実際に見積もりを依頼する会社を2~3社程度に絞り込みます。
いよいよファーストプラン&見積もりを依頼する会社を選ぶ
見積りを依頼するということはファーストプランニングを依頼するということですが、この際に無料でやってくれる会社と有料の会社があります。
大手メーカー系の会社やリフォーム会社などは無料の会社が多いですが設計事務所やデザイン系の会社などでは有料の会社も珍しくありません。
これはどっちがいいということではなく会社のスタンスの問題ですので気に入った会社がプラン有料の会社であれば支払いのタイミングや方法などを確認しそこに依頼することがいいと思います。
見積り依頼する会社を3社ほどに絞れたら現地調査へと進みます。
ここで実際に家に招いて採寸や建築条件などを確認します。
この時点で要望の中に実現不可能なものがあればわかると思います。
ただ、リフォーム&リノベの時は解体するまで100%条件を把握することはプロでもできません。
解体後にプランの修正なども発生する可能性がある事を理解しておいてください。またそういう事をこの時点で説明してくれる担当者であればとても気配りのできる方だといえると思います。
ここでの各社の対応に目を光らせてくださいね。
説明力の高い会社や、提案力のある会社、気遣いのできる担当者など感じるところがあればメモに残しておくと会社を選定するうえで後々役に立ちます。
時期によりますが、この現地調査から概ね2~3週間程度でファーストプラン及び見積りができてきます。
ファーストプラン&見積りの提案を聞くときの注意点
いよいよプランの説明ですね。どんなプランなのかワクワクしているところですよね。
3社の話を聞き終わった時点でおそらく三者三様のプランと見積りだと思います。
ここで比較した時に明らかに気に入ったプランがあり見積りも予算内という会社があれば迷うことなくその会社に頼むべきでしょう。
ただ、話はそんなに簡単には進まないことが多いです。
いいプランの会社はコストが高かったり、A社のここはいいけどB社のここも捨てがたいなど。
金額も3社間の価格差が300万円くらいあるのに何が違うかわからないなど決めるに決められない感じになることがほとんどかと思います。
そこで、迷った時におススメしたいのは3社を相対的に評価できる表を作ることです。
例えば下記項目について10点評価
- 会社(近さや会社のスタンス、システムなど)
- プラン及びデザイン
- 見積価格が妥当か(高い安いではなく妥当性)
- 要望の反映具合
- 担当者の対応や信頼性
の5項目くらいでいいかと思います。
ここにそれぞれ10点評価で点数をつけていってどのくらいの得点数になるかを見てみます。
ポイントは一番高得点のところに頼むわけではないということです。
これはあくまで3社を分析するための表に過ぎないので、この項目の中でも自分たちの優先順位の高いものが得点できていれば合計が最高でなくてもいいと思いますし、その逆であれば選択肢からはずしてもいいと思います。
個人的に会社選別で重視したいのは次の3点です。
①これからリノベを一緒に作業を進めていくのに望ましい会社であるという事。
例えばリノベは業者との共同作業です。マルっとお任せではいいものができません。会社の理念やスタイルやシステムが自分に合っているということも一緒に進めていく上で重要です。
②担当者の対応や経験、信頼性が十分であるという事。
例えばいい会社を選んだとしてもリフォーム&リノベの成否は担当者にゆだねられる部分が非常に大きいです。提案力やこちらの疑問に対しての回答に納得感があるか。また人としての相性も非常に重要です。
③工事後も安心してお付き合いができるという事。
例えばリフォーム&リノベのは工事して終わりではありません。アフターフォローについてシステム化されている。会社が近いなども見ておきましょう。
以上3点は必須になります。これらを外すと必ず不満が残ります。
この辺を詰めていくとかなり絞られてきますが、その上でプランやコストが自分の要望の範囲に収まっていればいうことなしです。
まとめと一言
これらの関門を潜り抜けて1社を選ぶのは大変な作業です。
でも、ここまでをしっかりやって自分に合う会社を選べたならリフォーム&リノベは成功したも同然ですね。
ここで皆さんにお願いしたいのは業者さんに依頼する前の事前の準備です。
準備がまだの方はこちらを参考にしてください!
「初めてのリフォーム&リノベ。「最初の準備」初心者はまずこれを見て!」をご覧ください。
今回は業者の立場からリフォームを進めるときのポイントを書かせていただきましたが、実は、お客さんの立場からリフォームを進めるときのポイントを書いたメチャクチャ参考になる本があります。
ぶっちゃけ「素人さんが書いた本ってどんなん?」くらいのテンションで読みましたが、お客さんからの視点で疑問点や困ったことなどが分かりやすく言語化されいて仕事の上でも非常に参考になりました。
不思議と業者側の気持ちもよく書かれていてお互いの理解を深めるのにはとても良書です。
その中で、リフォーム&リノベは「両者でともに創出した価値を分け合う共同プロジェクト型の取引」と定義していました。
これはいい得て妙でこの表現がとても的確でこのプロジェクトの難しさを表した言葉だと思いました。
詳しくは、ちきりんさんが書いた「徹底的に考えてリノベをしたらみんなに伝えたくなった50のこと」をご参照ください。
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